さてさて、皆様はもう先月の22日に発売された士郎正宗氏のミニエロ画集 『
PIECES 7 HELLHOUND-01&02作業雑記+α』 は手に入れましたか?
内容はこれまでの
PIECES シリーズとは異なり、シロマサのウンチク満載でページの半分以上文字じゃないかってくらいに読み応えがある画集(?)となっています。
発売からしばらく経ったので、士郎氏の近況など書かれている内容を下記にまとめてみました。
まあ簡単にまとめてみただけですので、「士郎正宗のウンチクを摂取したい!」 という方は是非とも画集を購入してその目で体感して下さい。
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【仕事状況について】
やはり阪神淡路震災によって多くの仕事環境や蓄積が使える状態ではなくなったようで、
大量の資料本や準備した設定の多くが今も倉庫に詰まれたダンボール箱の中の何処かに眠っているそうです。
なんとか再構築できたというのが、
だとか。 『戦争系3部作』 って何でしょうね? その他予定していた
INTRON DEPOT サイズの画集企画は2010年時点で消滅しているとか・・・これは残念。
現在続いている PIECES シリーズは、『PIECES8 WILD WET WEST』 までは刊行予定とのことですがそれ以降は未定。
しかし 『PIECES4』 『PIECES5』 に続く HELLHOUND は 03 が既に部材が半分以上そろっており、構想としては HELLHOUND-04 まであるとのこと。
出るか出ないかは PIECES シリーズの売上げ次第・・・
そんな HELLHOUND は当初 『百鬼抄』 というタイトルでしたが、 『百鬼抄・雷伝』 というゲーム企画がシロマサ本人の構想にはあり、機会があれば進める事が可能かもしれないそうで・・・
どうなりますやら。
そして内容が中途半端で古参ファンには不評だった 『PIECES2 PhantomCats』 (GALHOUND)は、 PIECES シリーズではなく改めて他の出版社でのタイトルになる可能性アリ。
おそらく現在エロ絵を毎月掲載しているキャノプリ方面でしょう。 これは楽しみです。
とかくこのように最近の士郎氏はエロ仕事(GALGREASE系)だらけですが、この GALGREASE シリーズをひととおり終えてしまわないと次の作業にかかれないとのこと。
次の作業とは・・・メカSF系!
ここ10年近くメカSF系の作品は企画書レベルで流れるケースが相次ぎ、15本以上の企画が流れて書類山の地層の底で眠ったままだそうです。 はやく日の目を見て欲しいですね。
【プロフィールについて】
士郎氏はネットにあふれている誤りだらけなプロフィールに難儀されてる様子。
確かに、海外でたまに見かけるシロマサの顔写真、あれは全然別人ですしね(笑)
英語表記も2005年頃から 「SHIROW MASAMUNE」 に公式は統一しています。 「MASAMUNE SHIROW」 は間違った表記か、2005年以前の作品ですのでご注意をば。
ウチのサイトも出身地が間違っていたようで、正しくは 「神戸市中央区」。
国内でシロマサのプロフを扱っているサイトは大体が Wiki を参考にしているようですが、その Wiki も内容のほとんどがウチのサイトを参考にしているようで(笑)
そんな中、一部引用ミスがあるようです。 出身高校が 「尼崎市立尼崎高等学校」 と Wiki ではなっていますが、
これはウチの漫研アトラスの特集ページから、アトラスの主要メンバーの出身校を間違えて引用しているようです。
皆様お間違えなきように。
【士郎正宗氏の思惑】
以下は画集中からまるまる引用となってしまいますが、これだけはどうしても皆様にお伝えしたいという箇所がありまして。
複数の絵で部品を共有・再利用したり、絵のバリエーションをご覧頂く事については賛否が分かれる。
こういうのが嫌いな人や手作業重視の人には 「手抜き・面積のムダ・同じ絵が並んでいる?」 にしか見えないらしい。
逆に好きな人にとっては 「コンプリート性が高くなる・バリエーションを見る機会があるのは嬉しい」 ものらしい。
関係者は色々思う所ありながら 「生産性が多少でも上がるなら良しとする」 といった感じだ。
僕個人は 「とにかく作ったものをできるだけ多くご覧頂く」 のが最優先なのでこのような形にさせてもらっている。
様々な色や装備品の組み合わせバリエーションを検討している作業時に僕が感じる面白さを感じて頂けたら嬉しい。
ヘタでも手描きの方が好ましいと思う方々には申し訳ないが、重要度が低い割りにディテールがあって数が多いキャラは出来れば3Dで表現したいと思っている。
絵より更にヘタな3Dはよせ!とお感じの諸氏にも申し訳ないが、絵の能力限界が浅い僕にとって、この方向しか未来は無いと思うので(現状では)しばらくは御辛抱下さいね(陳謝)。
とのこと。 「使い回しが多い!」 「3Dモデルと手描きの合成は違和感あっていやだ!」 とはまさに自分が普段言っている不満点でしたね(^^;
士郎氏がご自身で楽しみながら作業された結果ということであればもう何も言えなくなっちゃいます・・・が! できれば!
『
PIECES1』 のようなバリエーションの浪費の仕方はせっかくの作品がモッタイナイから止めていただきたい。
士郎氏も画集中で希望されていましたが、できれば
INTRON DEPOT のような大判で見ごたえ読みごたえたっぷりの解説付きでお願いします(切実)。
そしてもう一つ。
この絵(sTwo補足:エロ絵)が掲載された頃から 「何だこの企画は?!ついに士郎正宗も壊れたか」 という領域に入っていったので印象深い。
アトラスの友人からも 「何がどうした?」 と聞かれたのを覚えている。
「この10年間はこうした絵を描く時期だ」 という趣旨の事を答えた様に記憶している。
実際、若さに任せて描くとエネルギッシュだが薄いものにしかならないし老いてから描くと収まり返った美しいがつまらない絵にしかならない、と考えている
(だからといって描かなければならないテーマというワケでは無いが・・・)
どのみち 「同人誌=基本的にエロ」 という世代とこうした形で向き合う時が来るとは思っていた。
だそうで。
士郎氏の現在のエロの主流 GALGREASE シリーズが開始されたのは今から9年前の2002年。
ということは来年、再来年あたりから脱・エロの作品、待望の
メカSF系が拝めるかもしれない! ま、かもしれないですが(苦笑)
というか2004年の
インタビュー記事で 『
オリオン』 の2巻を出すと名言しているんですよね。
こっちはどうなっちゃったのかな(笑)
【シロマサお薦め・参考文献】
画集中では色々な文献や映画のタイトルが挙げられていますのでとりあえず羅列してみました。
しかし手広いなぁ・・・(笑)
興味ある方はリンク先からご参考の程を。
雑誌:
書籍:
漫画/小説:
- 『サスケ』 (白土三平)
・・・ くのいちファッション
- 『桃太郎』 (芥川龍之介)
・・・ トンデモ昔話ジャンル繋がり
- 『禍神風塵帖』 (うたたねひろゆき)
・・・ 蛟(みずち)の一場面
ゲーム:
テレビ/映画:
『アメージング・ストーリーズ』 は元々海外の雑誌ですが日本語版として国内でも発刊されていました。 士郎氏が挙げていたのはひょっとして
海外版かも。
『河童の三平』 は 「TVドラマのタイトルバックに出てくる糸巻き機が…」 と挙げられていましたが、
実際の映像を
YouTube で観てみるとそんなものは見当たらず・・・
ひょっとして
アニメ版かな?
といった具合ですが、画集中ではこの他にも色々な引用、考察がなされております。
文章量は(画集としては)膨大ですが、隅から隅までじっくりと読んでみると非常に面白いので是非に。
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posted by sTwo at 17:00
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